他社から警告を受けたときに最初にすること

掲載:2025年12月2日

他社から警告を受けたときに最初にすること

貴社の製品は当社の知的財産を侵害するものですという内容証明郵便が届いたときの理想的な初動を解説します。

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他社から警告を受けたときの対応についての質問・お問い合わせは、下の青いボタンからお問い合わせフォームにアクセスいただきフィラー特許事務所までご連絡ください。内容を確認後、弁理士・中川真人から直接ご回答をお送りします。

一般的な流れ

1. 内容の確認

他社から警告が来た場合は、とりあえず取引のある特許事務所、法律事務所に連絡してください。初めての場合は、日本弁理士会または各自治体の弁護士会・法テラスに相談し、指示に従ってください。そして、決してご自身の判断のみで返答しないようにくれぐれも注意してください。弁理士・弁護士は内容を確認後、その警告の妥当性を検討し、対応策を考えます。

2. 侵害であることがほぼ間違いない場合

侵害品と特許権や商標権の効力範囲と一致する、民法上も損害の発生が極めて濃厚な場合は、訴訟に至る前に和解を試みることが多いです。また、疑わしい場合でも、まずは交渉のテーブルについてもらうことを検討します。警告は、打つだけでも相応の費用を相手の会社は支払っていますので、あくまで誠意ある対応をして不用意に刺激しないことが大切です。和解で解決した場合、一般に過去のライセンス料を遡って支払うなどして生産します。その際支出した費用は経費・売上となりますから、双方で最も安全な対処となります。

3. 侵害でないことがほぼ間違いない場合

検討の結果、侵害でないことがほぼ間違いない場合、その旨を回答することになりますが、ここで下手に相手方の企業を刺激してSNSやクチコミにあらぬ情報を流布されてしまうような泥沼を招くわけにはいきません。一般に単なる言いがかりであったり過剰に反応している相手方企業の方が、対応が難しいです。こういう時こそ、専門家に対処を任せるようにすることが大切です。

注意事項

自分たちだけで返答しない

ここも繰り返しになりますが、たとえ荒唐無稽な警告書であったとしても、かならず専門家の指示に従って対応するようにしてください。むしろ、荒唐無稽な警告書の方が対応が厄介で、本当に侵害品を流通させてしまっていた時の方が対応が画一的なのでやりやすいくらいです。場合によっては、その警告自体が違法なものである場合もありますし、なにかしらのトラップを仕込んでいることも考えられますので、自分たちだけで返答・対応することのないよう注意してください。

SNSに書き込まない・他社に話さない

また「このような警告を受けたが事実無根です」といった内容の投稿をSNSで発信したり、関係各所に広報しないように注意してください。これも、いざ争いとなった場合に、この発信・広報行為が不利に働くおそれがあるからです。原則として、秘密で対応を進めることを徹底してください。

理想的な初動

普段から特許事務所とやりとりを

知的財産権に関する争いは、攻める側であれば特許出願等を依頼した弁理士が直接権利の効力範囲を確認し、法律事務所・弁護士の先生に攻撃を仕掛けてもらうのが原則です。しかし、他社から警告を受けたとなれば、直接その製品に携わった弁理士がいないことも少なくなく、対応が後手となり泥沼にハマることも十分にあり得る話です。そのため、特に特許出願や商標登録出願をしていない商品群に関しても、定期的な開発報告を行い、貴社の製品の実情を把握している特許事務所・弁理士を事前に確保しておくことを強くお勧めします。

戦わず穏便に対応することも必要

また、検討の結果侵害の判断が微妙な場合もあり得ます。この場合であっても、相手方と和解をしていくらか必要なライセンス料を支払うか、他社の権利範囲から十分に離れるよう設計・仕様変更を行うことも策としては重要です。特に訴訟は双方に強い心理負荷がかかりますので、「わかってもらえたんなら今後は気をつけて」で終わることもあり得ます。その際に相手方企業が支払われた警告等に要した費用をお見舞金のような形でお支払いしたり、このような穏便な対応で流すという選択肢も最初から排除してしまわないようにしていただければと思います。