技術・情報漏洩対策

掲載:2025年12月1日

技術・情報漏洩対策

秘密保持のために、従業員や取引先とどのような契約をしておく必要があるのかを、具体的に解説します。

 よく使う法律

不正競争防止法

 よく使う措置

守秘義務契約・警告
差止請求訴訟・損害賠償請求訴訟
刑事告訴

 相談先

特許事務所・法律事務所
都道府県警察

 お問い合わせ

技術・情報漏洩対策についての質問・お問い合わせは、下の青いボタンからお問い合わせフォームにアクセスいただきフィラー特許事務所までご連絡ください。内容を確認後、弁理士・中川真人から直接ご回答をお送りします。

一般的な流れ

1. 事前準備

秘密にする内容をリスト化し、従業員・取引先等と守秘義務契約を行います。守秘義務契約書は、秘密にする内容のリストに基づいて、かなり具体的な規定を書き起こします。また、秘密として管理する情報の技術的・環境的管理を併せて行い、それらの記録を取ります。

2. 情報漏洩の発見

情報漏洩を発見した場合、そのときの状況を記録し、きっかけとなった製品やサービス等がある場合には、それらを購入するなど証拠の収集を行います。何を、どのように、どのタイミングで収集するかは、弁理士・弁護士が判断して指示を出しますので、一旦取引のある特許事務所に一報してください。

3. 対応策の検討

必要な証拠を収集した後、情報漏洩の成否、損害額の概算、被害状況の確認を行います。被害の内容や深刻度に応じて、対応策を検討しお伝えします。この判断は、一般に知的財産法を扱える弁護士の先生が担当されます。

4. 債務不履行の主張

被害者のご予算・ご希望に沿う形で、まず緊急措置として情報漏洩を起こした人への警告を行い行為をやめさせます。また、漏洩した情報の回収と拡散防止のお願いを関係各所にお願いすることになります。必要に応じて、裁判所や警察に必要な措置を講じます。

注意事項

不正競争防止法だけでの対応は非常に困難です

不正競争防止法には、情報漏洩に関する保護規定がありますが、それとは別に守秘義務契約書等を別に交わし、情報漏洩等を起こさないことを関係者と個別に契約しておく必要があります。不正競争防止法違反の主張は警察や裁判所に対して刑事罰を希望する場合に行う措置で、その難易度は非常に高いものです。また、警察や裁判所がすぐに動いてくれるという保証もありません。まずは、契約違反を理由に漏洩行為の停止と漏洩した情報の拡散防止を行う必要があります。そのためには、正確に交わされた契約書が必要になります。

市販の雛形はあまり役に立ちません

不正競争防止法は、憲法で保障された営業の自由・職業選択の自由と衝突を起こす可能性が高いものです。そのため、守秘義務契約書等で交わす個々の契約内容には細心の注意を払う必要があります。貴社の事業の特性と実情に沿ったものでなければ、これら営業の自由・職業選択の自由に勝つことができません。市販の雛形はこれらに対応するものではないので、情報漏洩対策にはかならず専門家の手による策を講じるようにしてください。

理想的な下準備

弁理士・弁護士への相談

技術的内容の保護には、弁理士が対応します。技術的内容は、本来は特許権による保護を受けるべきものなので、不正競争防止法による技術情報の保護には、これら保護対象の違いを正確に反映した情報漏洩対策が必要です。また、営業秘密の保護には弁護士の先生が対応します。一方、これらが密接に関連し合っている情報も多々ありますので、秘密として管理すべき情報の棚卸しと保護レベルの選定には、事業者の協力も大切になります。弁理士任せ・弁護士任せにならないように注意してください。

管理体制の日常点検

不正競争防止法は、登録された権利を用いるタイプの保護を与えるものではないため、日常的に秘密管理を徹底していたという事実が重要なウエイトを占めることになります。そのため、秘密管理体制の日常点検や定期的な社員教育の実施、これらの適正なログの管理がいざという時に役に立ちます。やや面倒な負担を強いられる場面もありますが、不正競争防止法は非常に効力の強い法律なので、このような管理体制の維持にもご協力をお願いすることになります。