特許性調査と実施可能性調査を依頼する

掲載:2025年12月8日

特許性調査と実施可能性調査を依頼する

その発明は特許を受けられるのか、そして事業に使用してよいかの2種類の調査を依頼します。

 もくじ

特許性調査・実施可能性調査とは何か?
 1. 特許を受けられるか否かの調査が特許性調査
 2. その発明を事業に使用してよいか否かの調査が実施可能性調査
 3. 特許性調査・実施可能性調査を行わないとどうなるか?
注意事項
・実施可能性調査は重要かつ難易度が高い
・それでも難癖をつけられるときはつけられる

 お問い合わせ

特許性調査・実施可能性調査についての質問・お問い合わせは、下の青いボタンからお問い合わせフォームにアクセスいただきフィラー特許事務所までご連絡ください。内容を確認後、弁理士・中川真人から直接ご回答をお送りします。

特許性調査・実施可能性調査とは何か?

1. 特許を受けられるか否かの調査が特許性調査

特許を受けるには、特許法上の発明に該当し、新規性を有し、進歩性を有し、正規かつ最先の出願である必要があります。これから特許出願をしようとする発明が、これらの要件を全てクリアしているか否かを判断するための調査を「特許性調査」といい、平たく言うと特許を受けられるか否かを判断するための調査のことを言います。

2. その発明を事業に使用してよいか否かの調査が実施可能性調査

一方、完成した発明が他人の特許権と衝突しないか、訴えられるリスクがないかを判断するための調査を「実施可能性調査」といいます。特許は受けられないけれどもその代わり実施の事業は自由にできると言う場合もあれば(公知発明)、特許は受けられるけれども実施の事業は自由にできないと言う場合もあります(利用発明)。

3. 特許性調査・実施可能性調査を行わないとどうなるか?

特許性調査・実施可能性調査を行わないと、純粋に訴訟リスクを抱えます。特に、実施可能性調査は要注意です。先ほど、特許は受けられるけれども実施の事業は自由にできないと言う場合もあると説明しましたが、一般の感覚では、特許を受けられるのに自由に実施はできないなんてことはあり得ないのでは?と感じてしまいます。しかし、特許には利用発明と言って、他人の特許を利用しなければ自己の特許も実施できないと言う発明もあります。会社としてはどうしても特許を受けられるかどうかに意識が集中しがちですが、実際に重要なのは特許性調査を踏まえた上で、その発明を自己の事業に利用してもよいのかと言う実施可能性調査である場合が少なくありません。

注意事項

実施可能性調査は重要かつ難易度が高い

特許性調査は、極端な話他社の特許出願を調査するだけで足りる側面があります。また、特許出願書類を作成する上でも重要な調査のため、特許性調査がトラブルの火種となることは稀です。

一方、実施可能性調査はそう言うわけにはいきません。特許性調査は、書類調査で足りる要素をもつ反面、実施可能性調査は権利解釈や市場調査、そしてこれが商標登録の使用可能性調査となると、周知性・知名度の調査や人口統計学的なシェアや周知性の分布に至るまで、あらゆる調査が必要になってくるのです。そして、この実施可能性調査(商標登録の場合は使用可能性調査)を蔑ろにすると、法律上は有効な特許や商標登録であっても、極端な話SNSで炎上したり信用毀損事故の引き金にもなりかねない怖さがあります。

それでも難癖をつけられるときはつけられる

このような実施可能性調査ですが、どんなに十分な調査をして、間違いなく実施可能性に問題がないという確信が持てても、難癖をつけられるときは難癖をつけられてしまいます。このとき、いかにその難癖をつけてきた人よりも、特許権者・商標権者である自分達の方が誠実で十分な事前対策をしてきたかを、司法や警察、そして一般のユーザーに理解していただくための土台作りと、いざという時のための回避策が重要になります。これが本当に効果のあるリスク回避策で、難癖をゼロにしようとするとキリがありませんが、自分達の誠実さ・正当さを示すための対策はそこまでたくさん必要ではないので、ここは専門家のアドバイスに従うようにしてください。